令和元年台風19号・栃木県鹿沼市支援のご報告
2019年10月に東日本を中心に全国を襲った台風19号で93人の尊い生命が犠牲となり、また71河川140か所の堤防が決壊し、特に長野県・宮城県・福島県・栃木県などで甚大な被害が発生しました。
私たちユナイテッド・アースは災害発生直後から緊急支援チームを立ち上げ、先遣スタッフが各被災地域の現地調査を行い、支援団体の手が行き届いていないエリアや、産業復興の援助が長期的に必要な地域を中心に視察した上で、10月30日より栃木県鹿沼市に活動拠点(支援ベース)を構え、全国の皆様とともに産業の復興を念頭にした農家の復興支援に尽力してまいりました。
そして12月15日をもって、現地でのボランティア活動を終了することになりました。
団体を代表して、栃木県、鹿沼市職員の皆様、社会福祉協議会の皆様、関連団体の皆様、そして多くの鹿沼市民の皆様の心温かいご対応に、この場を借りまして心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。また、これまで全国から延べ500名以上の良心が溢れるボランティアの皆様が私どもの活動にご参加くださり、農家の復旧に携わることができました。
メディアではあまり報道されないのが農業被害です。
栃木県は日本一の生産量を誇るイチゴの産地ですが今回の被害で家屋と農地の両方が甚大な被害に遭い、生活が再建できなくて廃業する人が相次いでいました。
「もうイチゴ農家を続けるのは正直難しい」「今年だけでなく、来年の収入見込みもない」と肩を落とす農家さんを支えるために、全国から駆けつけてくれたボランティアの皆さんが毎日現場に向かい、一生懸命作業しました。
その姿を見て「先が見えない状況で諦めかけていた農業でしたが、もう一度頑張ろうと思います。本当にありがとう」と、涙ながらに感謝される農家さんに胸が締め付けられました。
自然災害が多い日本では、今後も災害ボランティアの活動が増えていくと思います。
すべての世代が垣根を越えて”共に”の精神で防災・減災に取り組んでいくことが最も重要なことだと、鹿沼での活動を通じて痛切に感じております。
そのために、私どもとしましては、常に利他の精神で、多くの皆様のお知恵をお借りしながら、学び、謙虚に、そして感謝の気持ちを忘れず、良心のネットワークを構築し、持続可能な社会の実現に向けて実践していきたいと考えております。
ご支援くださった皆様、本当に本当にありがとうございました。
NPO法人ユナイテッド・アース スタッフ一同